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2025.12.12タイムレスな子供の教育

【第4回】AI時代を生き抜く-コンピュータを使いこなす力とは-【文京区・新宿区のプログラミング教室講師の解説】


こんにちは、タイムレスエデュケーションの鈴木です。文京区や新宿区の教室で子どもたちにプログラミングを教えていると、「パソコンを使いこなす」とは、ただ操作が上手なことではないと感じます。真に求められているのは、ツールを“どう使えばより良くなるか”を考え、「コンピュータを『考えを形にするための道具』として使える力」です。今回はその「コンピュータを使いこなす力」とはなにかを考えていきます。最後までぜひご覧ください。


なぜ「考える力」だけでは、もう足りないのか?


前回の記事では、私たち親世代が子ども時代に夢中になった「遊び」の中に、AI時代を生き抜くための「プログラミング的思考」の原型があった、というお話をしました。秘密基地作りや鬼ごっこのルールを自分たちでアレンジしてさらに面白くする工夫。時代を超えて普遍的な、この「考える力」の重要性に、少しでも共感をいただけたのではないでしょうか。しかし、ここで一つ、現代を生きる子どもたちにとって、避けては通れない問いが生まれます。


「その素晴らしい『考える力』は、頭の中にあるだけで十分なのだろうか?」 


どんなに画期的な家の設計図も、それを作るための釘や金槌がなければ、ただの紙切れです。どんなに斬新な料理のレシピも、食材や調理器具がなく、さらに使いこなせなければ、空想のままです。今回の記事では、この「考える力」つまりは、「論理的思考力」や「創造力」を現代社会で発揮するために、なぜ「もう一つの力」が絶対的に必要となるのかについて、お話ししていきます。


現代の「必須道具」=コンピュータという、動かせない現実


結論から申し上げます。現代の仕事道具は、ほぼ例外なく


コンピュータ


です。これは、一部の専門職に限った話ではありません。私たちが「コンピュータとは無縁だ」と思っているような職業でさえも、その仕事の根幹は、もはやコンピュータなしでは成り立たないのです。少し、具体的に見ていきましょう。




  • 医療の現場では: 医師は電子カルテで情報を管理し、AIによる画像診断の助けを借りて、より正確な診断を下します。

  • 農業の現場では: 農家の方は、ドローンを飛ばして農薬を散布し、畑に設置したセンサーで土壌のデータを分析し、最適な収穫時期を予測します。

  • 芸術の世界では: 画家やデザイナーは、デジタルタブレットで絵を描き、3Dモデリングソフトで立体を創造し、映像クリエイターはコンピュータで動画を編集します。

  • スポーツの世界でさえ: 監督やコーチは、選手のパフォーマンスデータを分析し、次の試合の戦略をシミュレーションしています。


他にも、建設、物流、販売、士業(弁護士や会計士など)あらゆる職業が、コンピュータという道具を使いこなすことを大前提として成り立っています。


この事実は、今の子どもたちが社会に出る頃には、さらに揺るぎないものになっているでしょう。つまり、「コンピュータを使いこなす力」は、もはや「あると便利なスキル」ではなく、読み書きや計算と同じ、「社会人としての必須教養」なのです。


「コンピュータを使いこなす」とはなにか?



多くの方が「コンピュータを使いこなす」と聞くと、
「タイピングが速く打てる」「WordやExcelを使いこなす」「インターネットで調べものができる」「資料をきれいにまとめられる」──。といった「作業を効率的にこなすスキル」を思い浮かべるのではないでしょうか。


もちろん、これらは社会に出て役立つ、大切なスキルです。しかし、それだけではAI時代の「コンピュータを使いこなす力」とは言えません。今求められているのは、コンピュータを「決められたことをこなすための道具」ではなく、自分で考え、「より良い使い方を生み出すための道具」として使える力です。


これまでの社会も、常に「組み合わせ」によって発展してきました。たとえば、電話とカメラ、そしてコンピュータが一つになってスマートフォンが生まれ、音楽とネットワークが結びついて、どこでも聴けるストリーミングサービスが登場しました。また、時計とセンサーが組み合わさって健康を見守るスマートウォッチが生まれるなど、異なる技術を掛け合わせることで、新しい価値が次々と生まれてきたのです。


そして今、時代は「誰もが、コンピュータ技術をどう組み合わせて活かすか」が問われています。かつては専門家だけが扱っていたコンピュータも、いまやすべての職業で欠かせない存在です。医療ではAI診断と電子カルテ、農業ではドローンとセンサー、教育や行政ではデータ分析と自動化──社会のあらゆる分野で、「コンピュータ技術を組み合わせて課題を解決する力」が求められています。


なぜ、これがAI時代を生き抜く力になるのか?


なぜ、これがAI時代を生き抜く力になるのでしょうか。それは、AIが「答えを出す力」に優れている一方で、「問いを立てる力」は人間にしかないからです。AIがどれほど高性能になっても、「どんな課題を解くべきか」「そのためにどの技術をどう組み合わせるべきか」を判断するのは人間です。


つまり、AI時代に必要なのは、「AIに何をさせるかを考えられる人」。そして、そのためにはコンピュータの仕組みを理解し、技術を使って「仕組みを設計する力」が欠かせないのです。


「コンピュータを使いこなす力」とは、与えられた機能を操作することではなく、「社会の課題を理解し、目的に合わせてコンピュータ技術を活用・設計する力」であり、人間が質の高い問いを立て、AIがその答えを導き出し、さらに人間が新たな問いを重ねて改善していく──そんな思考の循環を生み出す力でもあります。


そして、その力を最も本質的に育てる方法こそが──「プログラミング」です。プログラミングは、コンピュータに「どう動いてほしいか」を論理的に伝える学びです。その過程で、目的を整理し、手順を考え、結果を検証して改善するという「考えるサイクル」を自然に経験します。この経験こそが、AIと共に課題を解決する時代に求められる、「人間ならではの思考力」を育てるのです。もちろん経験は一度では足りません。何回も何回も経験しなければ、その思考力は養われないです。



    「考える力」と「コンピュータを使いこなす力」


    ここまでお読みいただき、ありがとうございます。私たちが本当に伝えたいことが、少しずつ見えてきたのではないでしょうか。AI時代を生き抜くためには、かつての私たちが遊びの中で育んだような、普遍的な「考える力」が不可欠です。


    しかし、それだけでは足りません。その素晴らしい思考を、現代社会で形にするための「コンピュータを使いこなす力」が必要です。この両方が揃って初めて、子どもたちは、予測不可能な未来をたくましく歩んでいく準備が整うのです。では、この最強の組み合わせを手に入れた子どもたちは、具体的にどのように成長していくのでしょうか。


    最終回となる次回は、この「考える力 × コンピュータを使いこなす力」が、お子様の未来や他の習い事に、どれほど素晴らしい化学反応を起こすのかについて、お話しします。


    最後に


    タイムレスエデュケーションは、文京区茗荷谷・本駒込・千駄木、新宿区下落合を拠点に、「考える」「創る」「伝える」力を育む小中高生向けプログラミング教室です。当教室はお子さまが「誰にも奪われない強み」を見つけ、自分の意思で未来を選べるようになるための教室です。毎回の授業で「探究→創造→発信」をくり返す構造化カリキュラムを通じて、「論理的思考力」「表現力・創造力」を育みます。無料体験会のお問い合わせはいつでもお待ちしております。ご興味のある方はぜひご連絡ください。


    コースについて


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