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2019.04.08タイムレスな子供の教育

情報活用能力の育成?






皆様、こんにちは。代表の小林です。児童の情報活用能力の育成というタイトルで書かれている東京都教職員研修センターの紀要が、いろいろ話題になっています。中を見てみたのですが、多くの人が指摘するように問題がある内容と見受けました。「プログラミング的思考」の解釈などが微妙で、情報活用能力と書いている割には、情報を活用するような話には結びつかない内容となっています。




この変な話になっている理由は、「プログラミング的思考」という言葉が独り歩きしているところかと個人的には思っています。文科省の出しているプログラミング教育の手引き(第二版)p.9において、小学校においては「児童がプログラミングを体験しながら、コンピュータに意図した処理を行わせるために必要な論理的思考力を身につけるための学習活動」というのが情報活用能力の育成を図るための学習活動としています。コンピュータがあって、それをどう使うかなのです。ただ、コンピュータを使うというところが、「プログラミング的思考」の説明では抜けてしまっています。同手引きのp.9「プログラミング的思考」は「自分が意図する一連の活動を実現するために、どのような動きの組み合わせが必要であり、一つ一つの動きに対応した記号を、どのように組み合わせたらよいか、記号の組み合わせをどのように改善していけば、より意図した活動に近づくのか、といったことを論理的に考えていく力」と書いているのです。コンピュータありきの話のはずなのに、この部分だけそれがないからおかしな話になる。




東京都教職員研修センターの紀要は、残念ながらコンピュータとは遠いところで議論されており、例示されている事例においてもコンピュータを使わないアンプラグドな学習活動のみが記載されています。プログラミング的思考の解釈が微妙で、目的とした動きを作るために、動きに対応した記号をどう組合わせるか、といった組み合わせを探すことが主の活動ような書き方がされています。そして、それに基づいた指導案として、「遠足で訪れる公園で自分が回りたい道順を決める」といった題材が選ばれています。遠足の道順をみんなで議論しても残念ながらコンピュータへの理解は深まらないです。




世界的にみたら「子供の教育においてICTの導入が世界の潮流」でも書いたようにコンピュータを使って学習をしていくのが流れであり、コンピュータで何ができるかを知ることがまず第一歩だと思うのですが、それがない。コンピュータをブラックボックスとはせず、コンピュータを使うと何ができるかをプログラミングを通じて知っていただくというのがまずは大事だと思っています。


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