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2022.12.01タイムレスな子供の教育

コンピュータとデジタルデータ

こんにちは!タイムレスエデュケーションの山口です。先月から「情報Ⅰ」の内容の一部を紹介しているこのブログですが、今月は「デジタルデータ」についてご紹介したいと思います。先月は、「画像のデジタル化」についてご紹介しました。コンピュータの技術が発達し、私たちの身の回りにはデジタルデータであふれていますが、そもそもデジタルデータとはどういうものなのか正しく理解している方は少ないのではないでしょうか。コンピュータの登場から私たちの身の回りにあふれているデジタルデータですが、この機会に正しく理解しておくのも良いかもしれません。


アナログとデジタル


長さや時間、温度など私たちが普段接している量は、本来境界や段階はなく、連続的に変化しています。連続的な変化を同じように連続して量が変化する別のものを用いた表現方式を「アナログ」といいます。それに対して、連続的な変化を一定間隔で区切ってで表現する表現方式を「デジタル」といいます。例えば温度計を例に出すと、アナログの温度計では、温度の変化を液体の体積の変化に置き換えて、連続的に変化する温度を表現しています。それに対して、デジタルの温度計では、温度を決まった単位で区切って数字で表現しています。


    


 


連続している量をデジタルデータに変換することを「デジタル化」といい、アナログデータをデジタルデータに変換することを「A/D変換」、その逆を「D/A変換」と呼びます。


コンピュータとデジタル


私たちは普段、値を0から9の10種類の数をつかう10進法を用いて数を表しています。一方、世の中のほとんどのコンピュータでは、デジタルデータを「2進法」で表現しています。2進法とは、値を0と1の2種類の数字のみで表現する技法です。2進法の一桁を1ビット(bit)とよび、1ビットはコンピュータが情報を扱う最小単位になります。また、8ビットをまとめて、1バイト(byte)とよびます。1バイトでは、0と1の1ビットが8桁なので、2の8乗(256)個、つまり0から255までの256通りの数字を表現することができます。例えば、10進法で「9」と言う数をキーボードから入力するとコンピュータ内部では2進法の「1001」として扱われます。2進法の表現は、10進法に比べて桁数が大きくなる。桁数が多いと人間には扱いにくいため、プログラミング言語などでは、2進法の数を4ビットずつまとめて、0から9とAからFまでの16種類の記号を使って表す16進法を使用することもあります。10進法の10から15がAからFに該当します。例えば、2進法の「10011011」を16進法で表すと最初の4ビット「1001」が「9」、次の4ビットが「1011」が「B」になり「9B」と表されます。


コンピュータが2進法を使う理由


では、なぜコンピュータでは2進法が使われるのでしょうか。コンピュータを構成する電子部品は、電流の流れ(ON/OFF)や電圧の高低など二つの状態で動きを制御します。そのため二つの状態を表現できる2進法がデジタルデータを表現する方法として適しています。


デジタルデータのメリット


では、なぜデジタル化を行うのでしょうか。デジタルデータには、アナログデータに比べて、いくつかのメリットがあります。


①記録


アナログデータは、データの種類によって、記録するメディア(レコードや写真フィルム、カセットテープなど)が異なります。それに対して、デジタルデータは、動画や画像、文字などどんな種類のデータでも、同じメディア(CDやDVDなど)に保存することができる特徴があります。


②加工


デジタルデータは、アナログデータよりも、編集や統合などデータの加工が容易であるという特徴があります。


③劣化


アナログデータは、テープの擦り切れや記録メディアの経年劣化などが原因で、複製や再生を行うたびにデータが劣化していきます。それに比べて、デジタルデータは複製や伝送をしても劣化しにくい特徴があります。


デジタルデータのデメリット


デジタルデータには当然デメリットもあります。それは、データに誤差が生じると言うことです。デジタルデータは実際の音や映像を保存しているわけではなく数字に置き換えて保存しているので、実際の音源や風景との誤差が生じてしまいます。近年では、高性能の機器が誕生や無線通信技術の進歩により、音質や画質は段々向上していますが、アナログデータと比べると誤差が発生してしまう点がデメリットとして挙げられます。


まとめ


いかがでしたでしょうか。今回の記事では、アナログとデジタルの違い、デジタルデータの特徴などについて説明しました。コンピュータ技術やインターネット技術の進化、スマートフォンの普及などにより、私たちの生活の周りにはデジタルデータがあふれています。娯楽として、スマートフォンなどを使用して音楽鑑賞や動画鑑賞をする方も多いのではないでしょうか。デジタル化は、間違いなく私たちの生活をより豊かにより便利にしています。デジタルデータに囲まれているこんな時代だからこそ、フィルム映画やレコード、ライブなどアナログによる体験の価値も高まっているのではないでしょうか。デジタルとアナログの特徴をしっかり理解して、自分の目的に合わせて上手に使い分けできたら良いですね。次回もまた、情報Ⅰの教科書の中で扱われているトピックについて書かせて頂くつもりですので、記事の更新を楽しみにお待ち頂ければと思います。最後までお読み頂き、ありがとうございました!


参考文献:


黒上晴夫、堀田龍也、村井純、「情報Ⅰ」、日本文教出版株式会社、2022年1月

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