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2023.07.28タイムレスな子供の教育

コンピュータの基本的な構造について(高校情報Ⅰ)

 こんにちは!タイムレスエデュケーションの鈴木です。毎月「高校情報Ⅰ」に沿って記事を投稿しておりますが、先月は「インターネット上の脅威と、その対策について」を紹介させていただきました。本日は「コンピュータの基本的な構成」について紹介させて頂きます。コンピュータはハードウェアという装置と、それを動かすための命令や手順を記述したソフトウェアで構成されています。そして今回はそのハードウェアについて解説します。コンピュータのハードウェアは5つの構成要素から成り立っているのはご存知でしょうか?これは出力装置、入力装置、記憶装置、制御装置、演算装置の5つであり、5大機能とも呼ばれています。これらについて具体例を用いて説明します。

基本的な構成について



まず、上記図の通り、コンピュータは5つの構成要素から成り立っています。それぞれの関係は図の線が示す通りですが、赤い線はプログラム、データの流れを示しています。流れを簡単に説明すると、何かデータを入力する場合は入力装置からデータを受け取り、記録装置にデータを保存してから演算や制御を行います。そしてその結果をもう一度記録装置に記録し、出力装置で出力されるという流れです。青い線は制御装置からそれぞれの装置へ矢印が伸びていますね。これは各装置に命令を送るという制御の流れを示しています。また、制御装置と演算装置の2つを合わせて中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)と言います。次は各装置について少し詳しく説明をします。

入力装置



出典:photoAC(https://www.photo-ac.com/


入力装置とは、ユーザーがデータを入力するための装置です。皆さんが普段使っているキーボードやマウスなどが入力装置です。カメラやスキャナなどもありますね。入力されたデータは記憶装置へ流れデータが保存されます。


出力装置



出典:photoAC(https://www.photo-ac.com/


出力装置とは、保存したデータを出力するための装置であり、パソコンのディスプレイやプリンターなどがあります。入力装置と出力装置については実際に手に触れる機会があるのでイメージしやすいかと思います。また、これらの装置とコンピュータを接続する規格のことをインターフェイスと言います。USBやWiFi、Bluetoothなどのことです。


記憶装置


記憶装置とは、データを保存するための装置です。記憶装置はさらに主記憶装置(メインメモリ)と補助記憶装置(ストレージ)の2つの種類に分けられます。それぞれについて説明をします。


主記憶装置(メインメモリ)



出典:photoAC(https://www.photo-ac.com/


主記憶装置(メインメモリ)とは、処理に使うデータを一時的に保存するための記憶装置です。主記憶装置(メインメモリ)は中央処理装置(CPU)と直接データをやり取りができ、コンピュータの電源を切るとデータが消えるという仕組み(揮発性メモリ)になっています。主記憶装置(メインメモリ)にもいくつか種類がありますが、すこし内容が難しくなるため、メモリについて記事を書く際に詳しく解説しようと思います。


補助記憶装置(ストレージ)



出典:photoAC(https://www.photo-ac.com/


補助記憶装置(ストレージ)とは、データを長期的に保存するための記録装置です。演算や出力などでデータを使用する場合は、一度主記憶装置(メインメモリ)にデータを渡す必要があります。またコンピュータの電源を切ってもデータは保持される仕組み(不揮発性メモリ)になっています。コンピュータのハードディスクやUSBメモリ、DVDなどがあげられます。


記憶装置のイメージ



それぞれ2つの記憶装置の違いがわかりづらい場合は、学校の机をイメージしてみましょう。授業の教科が変わる度、机の上と引き出しの中で教科書やノートを入れ替えていきますね。この机の上が主記憶装置(メインメモリ)、引き出しの中が補助記憶装置(ストレージ)のイメージになります。すぐに使うものは机の上に置いて、少し後で使うものは机の中、しばらく使わないものはロッカーの中などに保管しますね。コンピュータも同じように、すぐに使うデータは主記憶装置(メインメモリ)に保存し、少し後で使うものはハードディスク、しばらく使わないものは外付けのハードディスクやDVDなどに保存しています。


2つの記録装置を使う理由


ではなぜこのように2種類のメモリを使い分けているのか。一つは読み書きの速さの違いです。主記憶装置(メインメモリ)のほうが補助記憶装置(ストレージ)よりも圧倒的に読み書きが速いです。人間が何か計算をする場合、いくつかの計算結果を目の前のノートに都度メモし、その計算結果を使って最終的な結果を求めますよね。コンピュータも同じであり、なにか演算をする場合は計算する度に結果を保存しておく必要があり、データの読み書き回数が多くなります。また、中央処理装置(CPU)の演算速度も速いので、読み書きが遅ければ演算速度の利点を活用することができません。そのため、主記憶装置(メインメモリ)を使っているということになります。では主記憶装置(メインメモリ)だけ使えばよいのでは?と疑問を感じるかと思います。しかし先述した通り、主記憶装置(メインメモリ)はコンピュータの電源を切るとデータが消えるという仕組み(揮発性メモリ)なので、データの長期保存ができません。また、コスト面で考えても主記憶装置(メインメモリ)の方が高価であるため、大容量にしてもコストが大きくなってしまいます。このような観点から2つの記憶装置を使い分けています。


制御装置と演算装置



出典:Unsplash(https://unsplash.com/


制御装置とは、プログラムを解釈し、命令の実行や周辺装置への動作など制御をする装置です。また、演算装置とは、四則演算や論理演算などの処理を実行する装置です。この制御装置と演算装置が中央処理装置(CPU)に該当します。以前にコンピュータにおける計算方法について記事を書きましたが、記事で紹介した2進数の計算をこのCPUの中でやっていることになります。CPUの構成と動作の仕組みについては、またの機会に説明させていただこうと思います。


バス



さて、ここまで紹介したそれぞれの装置はバスと呼ばれる信号経路で繋がっています。コンピュータ内部でデータや信号を伝達するための回路や通路のことで、これにもいくつか種類がありますが、今回は各装置がバスで繋がっているのだなということだけ覚えていただければと思います。


まとめ


いかがでしたでしょうか。コンピュータの構成する5つの装置について説明しましたが、入力装置や出力装置などは実際に手に触れる機会が多いので知っている方はいたかと思います。また、記憶装置や制御装置、演算装置などはコンピュータの内部になるため、名前は聞いたことがあってもイメージがしづらかったかと思います。この辺りについて、少しでも分かったと思えていただければ幸いです。また、来月も記事を投稿しますので、よろしければご覧ください。最後までご一読頂き、ありがとうございました。

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